「チームで働きたい。」選んだのは安定よりも誰“と”働くか

 
「本当に今のままでいいのかな。」
 
処置もアシストもできるようになった。周りとも特に問題なく過ごせている。それなのに、仕事終わりの帰り道、ふとした瞬間に心の温度が下がっているのを感じる。
 
学生時代、誰かと協力して夢中で汗をかいたあの時間。飲食バイトで、忙しさの中でも笑い合えたあの感覚。そういう“誰かと動いている感じ”が、いまはない。
 
このまま一人で黙々と働き続ける未来に、私の心は本当に動くの?
 
一般社団法人OralX*(以下:OralX)の福岡博多矯正歯科で矯正アドバイザーとして活躍する篠崎さんが、その選択の先に見つけたのは、“人と働く喜び”だった。
違和感を抱えたまま働いているあなたにとって、彼女の歩んだ道はどこか重なるものがあるはずです。
 
一般社団法人OralX:若者から支持されるマウスピースブランド「Oh my teeth」を専門に取り扱う矯正歯科医院。東京・大阪・名古屋・福岡で複数ストア(医院)を展開中。「未来の歯科体験を生み出す」をミッションに掲げ、直近ストア来店者数(来患数)は5万人を突破しました。従来のマウスピース矯正の難点である「値段が高い」「通院が面倒」「つづけられない」を解決する「Oh my teeth」ブランドを専門で提供しています。
 

馴染めない。初めて感じた疎外感。

── 高校まで部活に打ち込んだと聞きました。
篠崎:吹奏楽をやっていて。とにかく部活が好き。当時はなぜこんなに好きなのか、全然わかっていなかったのですが、真面目に楽しく同級生と取り組んでいましたね。
 
その時のメンバーは今でも仲が良くて。会えば他愛もない話でいつも大盛り上がり。
 
吹奏楽をやってきた方はあるあるだと思うのですが、吹奏楽部=優雅な部活ってイメージ持たれやすいんです。ただ実際はかなりハード。走り込みなどもあるので、文化系といいつつ、運動部的な要素もあって。
 
それでも続けられていたのは、練習の過酷さよりも、仲間と協力しながら取り組む面白さの方が大きかったからだと思います。
 
──高校卒業後はどうされたのですか。
篠崎:実は…高校卒業後、大学のフランス語学科に進学しました。ただ、そこに全然馴染めなくて。
 
吹奏楽は特性上、協調性が重要な部活。『自分が目立ちたい』というよりは、『それぞれの良さを活かす』、そんな考えの人が集まってきます。加えて、中学や高校は部活があると四六時中一緒に過ごしますよね。そうすると、自然と雰囲気も似てくると思うんです。
 
大学はその逆。私が精神的に幼かったのかもしれませんが、強めの自己主張をする人たち。もっと強く言えばマウント合戦みたいな感じです。語学学科は、経済学科などと比べて少人数で、全員顔見知りという環境。必然と苦手な人たちとも一緒にいなければいけない場面が多く、主張しあう環境にギャップを感じる日々。次第に大学から足が遠ざっていきました。
 
そんな時に、出会ったのが飲食店でのアルバイト。かなり大規模の店舗で、60名ほどのアルバイトが所属していました。店舗が広い分、分業しつつも全員で協力しないと回らない。「私、あれやっとくね」「じゃあ、私こっちやっとくね」そんな会話が飛び交う環境がとても楽しくて、アルバイトにのめり込んでいきました。
 
そんなある日、アルバイトの先輩に学校の悩みを相談したんです。そしたら「うちの学校くれば?そんなに勉強大変じゃないし」って言われて。それをきっかけに歯科衛生士の学校へ。見学に行ってみると雰囲気も良く、先輩もいたので、大学を辞めて専門学校に再進学しました。
 
──大学と比べて専門学校はどうでしたか。
篠崎:雰囲気が全然違いました。同級生が一つ年下になるのは不安だったのですが、すぐに打ち解けられて。強いていえば、意外に勉強しなければいけなかったことは想定外。当時は、「先輩に騙された(笑)」とふざけて言っていました。ただ、先生や同級生に恵まれていたので、大学と違って辞めようと思うことはありませんでしたね。
 
そんな専門学校生活の中でも、実習のことは特に覚えています。大学と一般歯科の二つへ行ったのですが、大学ははっきりとした上下関係。気軽に質問できない雰囲気。先輩や同級生から事前に情報をもらって、空気をピリつかせないように気を遣いながら過ごす日々。一方、一般歯科はとても穏やかな雰囲気で質問もしやすい。この差が個人的には衝撃でした。
 
「働く場所によってこんなにも雰囲気が変わるのか」、これが学びになり、就職時は必ず見学をするようにしていました。
 
そのおかげもあってか、最初の就職先はとても穏やかな雰囲気。人間関係も良好、福岡近隣でアクセスも良く、業務にもコツコツと向き合える日々を過ごしました。

歯科衛生士はいつでもできる。今できることをしたい。

──その頃、転職という選択肢はあったのでしょうか?
篠崎:地元が福岡でしたし、職場にも友人にも恵まれた不自由のない生活だったので、全く考えていなかったですね。なんですが、1年半ほど勤務した時に、昔のアルバイト先の社員さんからオファーをもらうことがあって。
 
「愛媛に進出するから社員として一緒に行かないか。」
 
最初は断りました。別に当時は自分の状況に不満もなかったですし。ただ、その人が熱い人で何度も誘われたんです。そしたら、自分の中で「もし行くとしたら?」って考えるようになって。
 
そしたら、ふと、思ったんです。「この仕事、たぶん10年後でもできるな」って。でも、目の前にあるこの話は、たぶん今しかない。
 
不満はないけど──心のどこかで、もう少しワクワクしたいと思っている自分がいたんです。今この若いときにしかできないことをしたい。気持ちは既に愛媛に向いていました。
 
今思えば、最初の誘いで断っているにもかかわらず、次に「もう一度話をしたい」というのに応じるってことは、今の環境に疑問を感じていた部分があったんだと思います。
 
── 本当に愛媛に行かれたんですか。
篠崎:いきました。歯科衛生士を辞めて、もつ鍋屋のオープニング社員として。行ってみたら、想像以上に楽しかったです。
 
歯科衛生士の頃は、それぞれの担当業務を個人でコツコツやっていくことが多かったのですが、飲食店の場合は同時進行で様々なことが起こるので、その場で優先順位を入れ替えたり、アルバイトの方の性格に合わせて声をかけたり。全員でその日の営業を乗り切るという団結力は、チームで動く楽しさを思い出させてくれました。
 
 
そんな時、コロナが話題に。思ったように営業ができない日々。そんな時に、「福岡の店舗がリニューアルオープンするので戻ってこないか?」と打診をもらい福岡に戻りました。
 
合計6年ほど勤務した後、そろそろ新しいことをやりたいと思い、転職サイトを眺めるように。
 
ただ、惹かれるものがなくて。少し探し方を変えて、歯科衛生士の仕事を久しぶりに探し始めました。そこで見つけたのがOralXだったんです。

怪しい。それが最初の印象。

──OralXはどういう流れで応募したんですか。
篠崎:最初に求人をみた時は正直胡散臭いと警戒。当時、求人サイトで使ってた写真のせいだと思います(笑)。次にみた時は、写真が変わってて、良さそうだったので求人内容を全部読みました。
 
そしたら、「あれ、なんか知っている歯医者の仕事じゃない」ことに気づいて。アドバイザー業務なら、接客をずっとやってきた経験も活かせそう。アシストや処置もないなら、ブランクがある私でも大丈夫かもしれない。
 
とはいえ、初めての矯正業務なので不安な気持ちがあったのも事実。その点は、求人内に研修有と記載されていたので、「まぁ、どうにかなるか」と思い応募を決意しました。
 
──怪しいという気持ちは選考中、気にならなかったですか。
篠崎:最初は少し思ってましたが、対応してくれた方の印象がとてもよかったので気にならなくなりました。
 
話しを聞けば聞くほど、「ここしかないな」という気持ちになっていましたね。最後は、不採用だったらどうしようと思う程に、志望度は変わっていました。
 
──実際に入社してからはどうでしたか。
篠崎:福岡のオープンまで時間があったので東京で研修を受けました。研修の中で、3Dスキャンの機器操作が全然うまくできなくて。同期の中で一番できなかったと自負してます(笑)。
 
それでも周りの方は丁寧に教えてくれ、1ヶ月ほど経過した頃にはだいぶ慣れました。一つずつ乗り越えていくことで、ユーザーにも自信を持って話せるようになりました。
 
失敗したとしても責められることはなく、「次はこうしよう」と前向きに捉えてくれます。この考え方にはとても助けられました。
 
──福岡ストアの立ち上げ、実際にやってみていかがでしたか?
篠崎:福岡に戻ってからは、立場が『教わる側』から『教える側』に変わったので、戸惑いましたね。ただ、一人で抱え込む必要はなくて。東京の先輩たちと週1回オンラインで相談する時間をもらい、試行錯誤しながら進めています。
 
エリアやストアは違えど、チームとして助け合うのは本当に歯医者ぽくありません。普通、院長と数名の歯科衛生士がいて、その中だけで解決しなければいけない。
 
OralXには今30名以上の歯科衛生士がいます。歯科医師も10名以上。Oh my teeth側にもマネジメント、エンジニアリング、マーケティングそれぞれのプロがいるので多方面に相談可能です。
 
同じ属性の5人で考えるより、多方面のプロ50人で考えた方が絶対いい案が出ますよね。最初こそ緊張しましたが、他職種の皆さんも相談すれば、ちゃんと返してくれる。人として対等に扱う文化が根付いてるのは自慢できるポイントですね。
 
従来の歯医者のような閉塞感がなく、本当にフラットでオープンなチーム。こんな環境で働けるのはOralXだから。福岡に来てチームの一体感をより感じました。
 
嬉しかったこともあって。オープン初日、ユーザーが来店と同時に「ずっと楽しみにしてました」と、目を輝かせて言ってくれたんです。
 
その瞬間、胸が温かくなって。「歯医者に“楽しみ”って言葉をかけてくれる人がいるんだ」って。
 
もちろん、それまでもやりがいを感じることはありましたが、“待っててくれた”という想いがこんなにも嬉しいなんて──。
 
歯医者は「痛い」「怖い」と思われがち。それが当たり前だと思っていました。しかし、OralXではそれを覆すような体験を一緒に届けることができる。自分がその一部になれた瞬間、「あぁ、こういう場所を一緒につくりたかったんだ」と、心の奥で静かに腑に落ちる感覚がありました。
 
──この先、どんなことに挑戦していきたいと考えていますか?
篠崎:まず初心を忘れずに、これからもユーザーに感動する体験を届けていきたいです。自分自身のキャリアについて、まだ方向性を確定はしていませんが、チャンスがあればいろいろなものに挑戦してみたいと思っています。
 
──OralXに向いてる人、向いていない人を教えてください。
篠崎:向いてる人はチームで動くことが好きな人ですね。逆にコツコツ自分で技術を身につけたいという人は向いてない気がします。私もそうですが、部活をやっていた方は、チームで協力しながらよりよくしていくという雰囲気を思い出せて、特に楽しいと思います。

編集後記

環境が変わったことで誰といるかの重要性に気づいた篠崎さん。
住む場所も、職種も飛び越えても、一貫していたのはチームで動ける環境があるかどうか。
今にこだわらず、自分の直感を信じて行動し続ける篠崎さんの言葉の端々から伝わってきたのは、やってみたいという純粋な気持ちでした。
本当はこうしたい。もっと周りと協力しながら、喜びも大変なことも共有しながら働いていきたい。そう感じるのであれば、ぜひOrakXのストアを見学して、フラットでオープンなチームを体感してみてください。
ホームページはこちら
Oh my teethについてはこちら